迷い猫オーバーラン！５

　ライトノベル「迷い猫オーバーラン！５」を、読み終えました。クリスマスの大騒動に巻き込まれ、ケガをした巧は、数週間の入院を余儀なくされた。そんな状況でも、巧の看護を巡って、ポイントを稼ごうとする千世、文乃、希の三人は、先を争って、見舞いに通う毎日……。そのまま年を越し、数日経ったある日、しばらく姿を見せなかった竹馬園夏帆が、突然、ナース姿で現れた。巧が入院している病院は、彼女の父親が経営しているらしく、自ら看護を申し出るが……。



　今回は、年末年始からバレンタインデーまでのエピソードです。千世、文乃、希が、三つ巴で加熱する恋愛要模様も巧の前では空回り気味で、彼に近づく女の影に、警戒を強めるのがやっとという感じですね。そんな中、転校までして、迷い猫同好会に入会した竹馬園夏帆が、本格参戦かと思えば、メインは、先輩の藤野珠緒の恋を描いた純愛ストーリーで、ちょっと、拍子抜けしました。相変わらず、オチがすぐわかってしまう展開で、ストーリー的には面白味に欠けますが、魅力的なキャラクターのドタバタした雰囲気は、心地よいですね。夏帆にしても、何か企んでいるのは、はっきりわかりますが、それが、悪意なのか、希望を秘めたものなのかは、微妙なところです……。今回のエピソードも計画に利用した素振りを見せていますし、卒業まで、１ヶ月程度……。いずれにしても、次回は、大波乱の幕開けになりそうですね。
　それにしても、夏帆って、巧たちより年上だったんですね。そこが、一番驚きました。

迷い猫オーバーラン!〈5〉本気で拾うと仰いますの? (集英社スーパーダッシュ文庫)

• 作者: 松 智洋
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2009/06
• メディア: 文庫

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