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レンタル・フルムーン3 [ライトノベル]

 ライトノベル「レンタル・フルムーン3」を、読みました。観測者としての仕事をするツクモとコンビを組んで、パンドラの収集をするのが日常となった新太だが、どこか不器用なツクモに、相変わらず振り回される毎日を過ごしていた。そんなある日、七夕のイベントが近付き、町内の祭りにツクモと一緒に参加する事になった新太は、その祭りで、毎年、彼女が注目を浴びていると、噂で聞かされる……。
 一方、ツクモと一緒に満月堂に住んでいる聖獣のクルンは、何か落ち込んでいる様子で、仕事でも、失敗を重ねていた。そんな中、聖獣界から聖獣王とその付き人が訪ねて来る。クルンがこの世界に滞在する為、数年毎に、滞在期間延長の審査をしなければならないと言う。審査自体は、簡単なものらしいが、なぜか、いつもの調子が出せないクルンは……。

 この作品、“残念”なキャラクター達……というのが、的を射ていて、それらの微笑ましいキャラクターに、とても魅力を感じます。今回は、七夕祭りを舞台に、ツクモと新太が仲を深めた……ような気がするエピソードも、かなりインパクトありましたが、メインは、クルンの家出という少しシリアスな雰囲気のストーリーですね。舞台も聖獣界という異端の地で、スケールの大きいドラマチックな展開が繰り広げられ、色々と楽しめました。事の発端は、ツクモの不器用な言動にあると思いますが、それを言ってしまうと、話が終わってしまいますので、新太はもちろん、クルンも、ツクモの真意を注意深く見極める必要があると思います。
 クルンに関しては、いつも元気で、ポストイットのメモ書きで新太と会話する仕草が可愛いので、今回のような切ない言動は、もう見たくありませんね。ツクモも、窮地に追い込まれると、凄まじい運動神経を発揮するようで、そんな一面を見せられると、強気な態度にも納得するしかなくなりますが、一番気になったところは、新太と親しくする女の子が現れると、表情を変えずに、割って入るという言動でしょうね。最近は、無表情の美人というヒロインが人気あるようですし、ツクモの魅力も、ちょっとした仕草で、どんどん増して行くような気がします。


レンタル・フルムーン〈3〉第三訓 星に願ってはいけません (電撃文庫)

レンタル・フルムーン〈3〉第三訓 星に願ってはいけません (電撃文庫)

  • 作者: 瀬那 和章
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: 文庫



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