劇場版アニメ「文学少女」を、見ました。原作シリーズ5作目「“文学少女”と慟哭の巡礼者」のストーリーをベースに描かれた作品です。ストーリーは、ちょうど一年前に、原作の感想を書いた記事がありますので、そちらを参照して下さい。

◆ストーリー
 http://nao-chan.blog.so-net.ne.jp/2010-01-02

 このシリーズ、5作目にして、遠子、ななせ、美羽の主要キャラ3人が揃いますが、基本的に、美羽がメインの話と言う事もあり、これを描いて、遠子との結末に持って行くのは、かなり無理があると思います。これまでの遠子との絆や、この次の6作目「“文学少女”と月花を孕く水妖」のエピソードで、仲を深めるわけですし、何もかも飛ばしてのエピローグだけは、ここで語るべきではなかったように思います。実際、劇場版のみを見て、感じた印象では、明らかに、美羽エンドだと思えますので、そこを外したのが、結末、感動できなかった要因かも知れません。
 ただ、遠子の謎解きで、美羽を救うシーン、題材となった宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」でも、あいまいだった「カムパネルラの願い」というか、本当の幸いとは……という疑問を、明確にした経緯は、原作同様、見応えありましたね。映像も綺麗でしたし、一部キャラクターの作画が雑だったのは残念ですが、シリーズ全体の一部としては、評価できる作品です。


◆劇場版"文学少女" PV「カムパネルラの願い」編





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