ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(8)」を、読みました。「私と付き合ってください」と、いつになく真剣な黒猫に告白された京介は、嬉しいと思う反面、戸惑っていた。引っかかっていた最大の要因は、桐乃の事だと自覚するが、桐乃は、意外にも、恋人を作る事を、後押しするような態度で、京介は、結局、黒猫と付き合う事になった。残り僅かな夏休みを、黒猫から見せられた「運命の記述」という分厚いノートを参考に、前途多難なデートを繰り返す京介だが……。

 桐乃の妨害もなく、京介が、黒猫と付き合う事になったのは、意外と言うか、ちょっと拍子抜けしましたが、二転三転するエピソードは、結構、楽しめました。見どころとしては、黒猫の自宅デート。二人の妹とも仲良くなり、微笑ましい雰囲気ですし、黒猫の魅力も引き出されていましたので……。あと、あやせの不可解なリアクションも気になります。これまでに、フラグがあったとは思いますが、もしかすると、それ以上に、京介を意識しているのかも知れませんね。ま、テーマは、「兄妹」で、恋愛は無しと、今後の展開が示されていますし、恋愛要素については、期待するだけ無駄かな……。黒猫の動向については、転校する必要はあったのかとか、ツッコミ入れたいところも多々ありますし、桐乃が黒猫の妹と対面するシーンを端折られてしまったのも、ちょっと残念です。そもそも、今回は、「それは、また別の話で」という切り上げ方が多かったように思います。すでに、短編集が出せそうな分量はありそうですし、そちらに期待した方が良さそうですね。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈8〉 (電撃文庫)

  • 作者: 伏見 つかさ
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2011/05/10
  • メディア: 文庫



俺の妹がこんなに可愛いわけがない クリアしおりセットVer.2

  • 出版社/メーカー: ブロッコリー
  • メディア: おもちゃ&ホビー