ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(10)」を、読みました。季節は秋に移り変わったある日、最近、桐乃との仲が良い事に、母親から疑惑の目で見られ、問い詰められた京介は、桐乃と二人で必死に否定するが、結局、父親の助言により、アパートで一人暮らしをすることになった。名目上は、受験勉強に集中する為で、期間は、最短で2ヶ月間。模擬試験で、A判定を取る事が条件となる。余裕を見せる京介だが、一人暮らしの事を知った黒猫や沙織に加え、あやせや加奈子まで、訪ねて来て……。

 今回は、桐乃絡みで築き上げた人脈も成熟期を迎えたというか、要は、モテ期と言えそうな京介の騒動が、ラブコメ風味で描かれています。とりあえず、見どころは、あやせでしょうね。通い妻のような健気な言動など、恋心を抱いた彼女の魅力が、これでもかってくらい詰まっています。例によって、トラブルの解決に体当たりで挑む京介の言動も後押しして、ついに、あやせも陥落……。ま、単なるネタで終われば問題無いと思いますが、誰か一人とエンディングを迎えるような展開になった場合、テーマが歪んでしまいそうで、なかなか終着点が見えて来ませんね。



俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈10〉 (電撃文庫)

  • 作者: 伏見 つかさ
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2012/04/10
  • メディア: 文庫