ライトノベル「電波女と青春男(3)」を、読みました。夏休み前日、仲の良い流子と前川さんとも携帯番号も交換して、青春ポイント増加の兆しに、期待を膨らませる真。そして、夏休み早々、前川さんに誘われた早朝草野球に参加したり、エリオの天体観測につきあったり、部活で忙しい流子ともも多量のメールで交流を深めていた。そんなある日、草野球で知り合った星宮社という宇宙服姿で、自称、超能力者の宇宙人と深く関わってしまい……。

 エリオの電波も弱まってきましたし、ここで、電波系の新キャラ投入かと思いましたが、見誤ったかな……。結局のところ、星宮社というキャラクターの真相は、不透明なままですが、嘘を付いていないとすると、大きく、非現実的な路線へ移行しそうな勢いですね。読み終わった後、しばらく激しい脱力感に襲われました。青春は遠いようで……。
 真って、ツッコミ体質というか、話し相手としては、楽しめそうな感じですが、裏を返すと物事に否定的な見方をしている事になるわけで、本質の見極めを誤ったり、人の気持ちに対する鈍さで痛い目を見るというパターンが多いように思います。社の超能力にしても、プールの水を移動させた時点で、念動力の使い手と判断したいところでしたが、予知能力を持ち出したり、必死に、現実との折り合いを保とうとしているのが印象的でした。
 とりあえず、今回は、社のエピソードを除くと、傍観者から一歩踏み出したような前川さんの動向や、流子の試合や祭りで仲を深めたり、草野球での活躍など、青春を満喫できたようにも思えます。



電波女と青春男 3 (電撃文庫 い 9-12)

  • 作者: 入間 人間
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2009/11/10
  • メディア: 文庫