ライトノベル「スイート☆ライン4」を、読みました。注目度の高い「シックスティーン」という作品のアニメ化で、声優としての才能を、本格的に見せ始めた永遠は、正午の努力も実り、男性恐怖症の方も克服しつつあった。一方、正午は、アニメプロデューサーの姉と同居している事もあり、隣に住む永遠を始め、はるかや舞といったアイドル声優とも関係を深めていた。中でも、悩みの解決に一役買った、はるかから、突然、告白され、困惑する正午だが、そんな矢先、交通事故に遭い、偶然、近くにいた友坂千秋という声優に助けられる。永遠たちとは違う事務所だが、先日、姉が過労で倒れた時に世話なった事も重なり、親しく付き合うようになって……。

 可愛いアイドル声優にもてまくりという正午ですが、恋愛絡みではとことん鈍く、無意識に恋愛フラグを立てまくっているだけで、広く薄い人間関係を形成しているような感じですね。ただ、人が良いというか、親身になって相手のことを考え、それを、納得させるだけの説得力を持つ熱血な言動を見ていると、もてるのも仕方ないと思います。「その説得力は、魔物だね」と言う舞の感想が、すべてでしょうね。
 ストーリーについては、ユニット結成編という事で、やはり、テーマは、声優のエピソードになりますが、少しキレたようなはるかに、激しく迫られ、いくら鈍い正午でも立場は理解できたと思います。一方で、アイドル声優の夢と恋愛の両立が難しい事も理解しているようで、いずれにしても、ラブコメ展開は、思っていたより期待できないかも知れませんね。



スイート☆ライン〈4〉ユニット結成編 (電撃文庫)

  • 作者: 有沢 まみず
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: 文庫