わたしたちの田村くん （４）

　コミックス「わたしたちの田村くん（４）」を、読みました。同名のライトノベルが原作で、今回が最終巻。心の闇から抜け出せた広香は、改めて、田村に告白する。しかし、小巻との関係が中途半端なままでは、答えを出せないという田村……。そんな時、陸上の大会でケガをして、帰ってしまったはずの小巻が、行方不明という知らせを受けた。思い当たる場所を必死に探し、そして、彼女と再会を果たす田村だが……というエピソード。
　原作と同様に、ラブストーリーとして、決着がつかないまま完結してしまいました。お守りのエピソードとか、告白などの要所は、上手く描かれていますが、小巻を描いたストーリー全体から見ると、すれ違いの時間とか、原作で描かれていた段取りが、大幅にカットされてしまった分、広香が有利に思えてしまいます。結局、田村は、下心はあったとしても、持ち前の優しさで、家族を亡くし、生きる気力も失いかけていた小巻と、人付き合いに悩み、登校拒否に陥っていた広香の二人を救った功労者という感じでしょうか……。タイプの違う美少女二人に好意を寄せられ、どちらかを選ぶ事が出来るのか難しいところですし、決着が付いたとしてもバットエンドのような気がして、成り行き上、これ以上、先が描けないのも納得できるところもありますが……。

わたしたちの田村くん 4 (4) (電撃コミックス) 作者: 竹宮 ゆゆこ 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス 発売日: 2008/06/27 メディア: コミック

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