マリア様がみてる マーガレットにリボン [ライトノベル]
ライトノベル「マリア様がみてる マーガレットにリボン」を、読み終えました。今回は、短編集という事で、新たな展開はありませんでしたが、主要キャラクターのサイドストーリーでしたので、それなりに、楽しめました。短編の繋ぎとなるエピソードは、祐巳、由乃、志摩子の三人で、ホワイトデーのお返しを考えるという設定。バレンタインデーに、知り合い以外からもらったチョコの数が、合わせて7個と、ちょっと少ないような気もしますが……。
とりあえず、短編の方のレビューを、しておきます。
●デビュー
元紅薔薇、蓉子の大学でのエピソード。知り合いのいない学校へ進学したのを機に、世話好き、優等生というキャラクターを、変えてみようと試みるが……。ま、性格は、そう簡単に変えられませんし、妥当なところではないでしょうか……。
●ライバルがいいの
元黄薔薇、江利子の近況。前途多難な山辺先生との付き合いに苦労している江利子は、彼の子供と初めて顔を合わせる。亜紀という幼稚園児だが、気難しそうなタイプで……。色々と振り回されているようですが、それも楽しめる性格ですし、なかなか微笑ましいエピソードです。
●フィレンツェ煎餅を買いに
元白薔薇、聖のエピソード。祐巳たちの修学旅行で、感じた聖の気配……。その真相が、描かれています。でも、あまり面白い話ではありませんね。祐巳たちを、意識していたわけではないというせいでしょうか……。
●「さん」付け問題
祐巳、由乃、志摩子の三人は、お互いに、名前を呼ぶ時、「さん」を付けているという素朴な疑問について話し合うエピソード。確かに、言われてみれば、山百合会のメンバーでは、珍しい事かも知れませんね。
●僕の兄妹
志摩子の兄が、志摩子と出会うまでのエピソード。気になっていた志摩子の過去が、明らかになりました。ちょっと、涙ぐむシーンもあり、今回の短編集では、一番印象に残ったストーリーです。瞳子もそうですが、出生の秘密というテーマは、本筋と噛み合わないような気もしますし、微妙なところですね。
●ユミちゃん絵日記・未来編①~②
祐巳が学校で、暇つぶしに書いた今日の日記。これから帰宅後の事も、予想して、一日を締めたもので、実際に、書いたとおりに、行動してみるというエピソード。面白い試みですが、なかなか理想通りに行かないのも現実で、意外なハプニングが、コミカルに描かれています。見どころとしては、2話の瞳子と一緒に神社へお礼参りに行ったエピソードかな……。最新のエピソードでもありますし、すっかり素直になった瞳子も可愛いですね。
●青い傘の思い出
レイニーブルーのエピソードで、祐巳が一番落ち込んでいた時に、無くした傘が戻ってくるまでの様々なドラマを描いたストーリー。サイドストーリーとしては、一番、縁の薄いエピソードですが、ページ数が多い分、読みごたえがありました。
それなりに楽しめた短編集ですが、次回は、いよいよ祥子の卒業となりそうですね。後書きでは、クライマックスとは書かれず、「祥子・祐巳編」の終わりと、表現していますので、もしかすると、まだ続いていくのかも知れません。思い描いていた起承転結とは異なりますので、複雑な思いもありますが、それならそれで、瞳子のエピソードや菜々のエピソードも、もっと見てみたいですね。
とりあえず、短編の方のレビューを、しておきます。
●デビュー
元紅薔薇、蓉子の大学でのエピソード。知り合いのいない学校へ進学したのを機に、世話好き、優等生というキャラクターを、変えてみようと試みるが……。ま、性格は、そう簡単に変えられませんし、妥当なところではないでしょうか……。
●ライバルがいいの
元黄薔薇、江利子の近況。前途多難な山辺先生との付き合いに苦労している江利子は、彼の子供と初めて顔を合わせる。亜紀という幼稚園児だが、気難しそうなタイプで……。色々と振り回されているようですが、それも楽しめる性格ですし、なかなか微笑ましいエピソードです。
●フィレンツェ煎餅を買いに
元白薔薇、聖のエピソード。祐巳たちの修学旅行で、感じた聖の気配……。その真相が、描かれています。でも、あまり面白い話ではありませんね。祐巳たちを、意識していたわけではないというせいでしょうか……。
●「さん」付け問題
祐巳、由乃、志摩子の三人は、お互いに、名前を呼ぶ時、「さん」を付けているという素朴な疑問について話し合うエピソード。確かに、言われてみれば、山百合会のメンバーでは、珍しい事かも知れませんね。
●僕の兄妹
志摩子の兄が、志摩子と出会うまでのエピソード。気になっていた志摩子の過去が、明らかになりました。ちょっと、涙ぐむシーンもあり、今回の短編集では、一番印象に残ったストーリーです。瞳子もそうですが、出生の秘密というテーマは、本筋と噛み合わないような気もしますし、微妙なところですね。
●ユミちゃん絵日記・未来編①~②
祐巳が学校で、暇つぶしに書いた今日の日記。これから帰宅後の事も、予想して、一日を締めたもので、実際に、書いたとおりに、行動してみるというエピソード。面白い試みですが、なかなか理想通りに行かないのも現実で、意外なハプニングが、コミカルに描かれています。見どころとしては、2話の瞳子と一緒に神社へお礼参りに行ったエピソードかな……。最新のエピソードでもありますし、すっかり素直になった瞳子も可愛いですね。
●青い傘の思い出
レイニーブルーのエピソードで、祐巳が一番落ち込んでいた時に、無くした傘が戻ってくるまでの様々なドラマを描いたストーリー。サイドストーリーとしては、一番、縁の薄いエピソードですが、ページ数が多い分、読みごたえがありました。
それなりに楽しめた短編集ですが、次回は、いよいよ祥子の卒業となりそうですね。後書きでは、クライマックスとは書かれず、「祥子・祐巳編」の終わりと、表現していますので、もしかすると、まだ続いていくのかも知れません。思い描いていた起承転結とは異なりますので、複雑な思いもありますが、それならそれで、瞳子のエピソードや菜々のエピソードも、もっと見てみたいですね。
マリア様がみてるマーガレットにリボン (コバルト文庫 こ 7-57)
- 作者: 今野 緒雪
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/04/01
- メディア: 文庫
HINAKAです。
直chan様
今回は短編集でしたが、バラバラなものを無理矢理集めたという感じではなくて、「全編書き下ろし」と言うだけあって、文字通り筋が通っていたように思えます。
それぞれのお話に、それぞれ感想があると思いますが、全体としてはまァいいかと……特に個人的なお気に入りとしては、「ライバルがいいの」です。
ただ気掛かりは、こういうことを積み重ねて、以前の瞳子と祐巳の姉妹問題みたいに、無意味に引き延ばされるのは、勘弁!と、いうことでしょうか……。
とりあえず、今回は以上です。
by HINAKA (2008-05-07 20:47)
HINAKAさん>
コメントありがとうございます。
マリ見ては、祥子の卒業がエンディングだと思っていましたので、祐巳・瞳子編に続くとすれば、雰囲気が変わりそうですね。何れにしても、癒やされるタイプの作品というのには、変わりありませんし、続きを楽しみにしています。
by 「直chan」 (2008-05-07 21:32)