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迷い猫オーバーラン!2 [ライトノベル]

 ライトノベル「迷い猫オーバーラン!2」を、読み終えました。血の繋がらない姉、乙女が経営している潰れかけの洋菓子店「ストレイキャッツ」を維持する為、日夜、奮闘している巧。そんな彼の強い味方となっているのが、姉が連れてきて同居する事になった素性不明の美少女、霧谷希。彼女は、即戦力のパティシエとしても、店に貢献していた。天の邪鬼で、乱暴者の幼なじみ、文乃とも相変わらずの関係で、悪友の家康、大吾郎を交えて、忙しい毎日を過ごしていた。そんな時、理事長の孫で、何かと巧に絡んでくる千世が、名称および活動内容不明のサークルを作った。強制的に部員にされたれた巧たちだが、店の事で頭が一杯で、結果的に蔑ろにしてしまった事から面倒な問題を抱えて行く事に……。
 今回は、千世の作ったサークルに沿ったエピソードで、巧たちのおざなりな参加態度を正そうと、あの手、この手で、必死に気を引こうとする千世が、とても健気に思えました。序盤は、千世の幼なじみ、竹馬園夏帆が絡んだ超セレブなパーティーに参加させられて、貴重な体験をするという展開ですが、よくわからない性格の夏帆が、千世に荷担してきた事で、店の存続が危ぶまれる事態へと発展し、千世と巧たちの歪んで行く関係に、目が離せなくなっていきます。終盤には、かなり切ない雰囲気で、軌道補正しようと奮闘する巧の活躍が光っていましたが、結果的に、千世を追い詰める切っ掛けを作った夏帆と、真意をぶつけ合う巧の言動で、展開は、一気に、ラブコメに染まったような気がします。どこで間違えたのか、最後の最後で、大胆な夏帆の行為には、驚かされました。興味半分、仕返し半分という様子で、真意は、謎ですが、千世や文乃の恋心を刺激するには十分だったようで、巧みを巡っての人間関係は、混迷を極めていますね。波乱含みの今後の展開が楽しみです。



迷い猫オーバーラン! 2 (集英社スーパーダッシュ文庫 ま 1-2)

迷い猫オーバーラン! 2 (集英社スーパーダッシュ文庫 ま 1-2)

  • 作者: 松 智洋
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/12/25
  • メディア: 文庫



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コメント 2

じゃこ

これからは、1巻ごとにキャラ一人にスポットライトが当たるという感じですかね・・・・。
最後の夏帆の大胆な行動には、何か意味があったんでしょうか・・・・そこのところが気になるw
ブログを見れば分かると思いますが、自分は迷い猫オーバーランが好きなわけで、こんな意味ありげな行動をされると気になってしょうがないw
まぁ意味があるのか無いのかは置いておくとしても、夏帆について謎が多いことは確か。。

by じゃこ (2009-03-04 19:54) 

「直chan」

じゃこさん>
 コメントありがとうございます。
 確かに、ミステリアスなキャラクターばかりですので、1巻まるごと使っても足りないくらいのネタはありそうですね。
 夏帆については、千世の事を理解しているという趣旨の巧の言葉で、態度が豹変した事を考えると、千世に対して、特別な感情を抱いていると見るのが自然かも知れません。夏帆も巧に好意を抱いているという事であれば、面白くなりそうですが、そんな感じではありませんし、再登場も微妙なところですね。
by 「直chan」 (2009-03-05 22:50) 

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