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MIB [ライトノベル]

 ライトノベル「MIB」(Maid In Black)を、読み終えました。高校生の星人は、日本を代表するUFO研究家として有名な父親と、人里離れた山の上で、二人暮らしをしていたが、ある日、そんな父親が、不可解なメモと地図を残して失踪した。メモには、宇宙人から人類の命運を握る大切なものを預かり、ある場所に隠したと言うような事が書かれていたが、地図は解読不能……。困惑する星人だが、そんな矢先、本当に、家にUFOが落ちてきた。中から、アリアと名乗る金髪碧眼の美少女と、ミムラという人工生命体が姿を現し、父が隠したという危険物を回収に来たと言うが……。
 序盤の展開としては、監視目的で、学校についてきたアリアと、同じクラスにいる幼なじみの美希が、星人を巡って、激しく争うというラブコメですが、厳密には、星人がもてているわけではありませんし、空しいものがありますね。役得と言えば、役得ですが、災難の方が大きいかも……。キーワードとしては、記憶操作、対立する宇宙人の存在というのが、無視できない要素です。
 キャラクターについては、やはり、アリアの魅力が一番でしょうか……。ドジで、素直になれない性格というのがポイント高いですね。ただ、自分の境遇が明かされて行く、中盤あたりから大人しくなってしまって、真意が読み取れない部分もあり、一番気になっていた感情の変化、星人への思いが、はっきりしなかったのが残念です。美希については、幼なじみという設定に、最初から違和感がありましたが、お色気要員として、目立っていたかも……。あと、星人は、終盤の無茶な言動が、格好良く思えましたし、もてないタイプではないと思いますが、最初からあきらめているような哀愁の漂うキャラクターで、割と、好感が持てます。
 結末は、ちょっと微妙な感じですね。星人の決心と、アリアの正論の妥協点といったところでしょうか……。何となく、アリアの真意もわかりますが、恋愛と言うには、エピソード不足のようで、物足りなさを感じます。
 


MIB (電撃文庫)

MIB (電撃文庫)

  • 作者: 柏葉 空十郎
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/04/10
  • メディア: 文庫



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