SSブログ

狼と香辛料Ⅹ(10) [ライトノベル]

 ライトノベル「狼と香辛料Ⅹ(10)」を、読み終えました。ケルーペでの大騒動に巻き込まれたロレンスだが、無事、解決する事が出来、ローエン商業組合のキーマンと、元貴族の女商人、エーブの協力が得られた。強い味方を得て、「狼の骨」の真偽を確認する為、島国、ウィンフィール王国へと向かったロレンスたちは、海を渡り、雪の降りしきる目的地に辿り着いた。キーマンの紹介で、ドイッチマンという商人と知り合い、経済危機に直面している王国の内情を聞かされる。彼に紹介されたピアスキーという商人が、プロンデル大修道院までの道案内役を兼ねて、行動を共にする事になった。しかし、その目的地は、世界最強と言われている経済同盟、ルウィック同盟が、広大な土地を狙って、小競り合いを繰り広げていると言う……。
 ホロの故郷を目の前にして、寄り道する事になった経緯を考えると、単調な展開になりがちなのは仕方ありませんが、中盤あたりまで、何の手がかりもなく、伏線となりそうな事件も起こらない退屈なエピソードでした。硬直状態の現状と、仮に、「狼の骨」が出てきたとしても、結局、ロレンスが扱うには危険すぎますし、ホロも、それを理解したようでしたが、本心は違ったようで……。
 意表を突くような急展開は、後半、残り三分の一というところで、見られます。強いて言えば、黄金の羊伝説が、伏線でしょうか……。ロレンスとホロ、お互いに恋愛感情を抱いているのは間違いなさそうですが、子供じみた嫉妬で大泣きしたり、ロレンスの本心を探ろうと、隠れて、後をついて行くホロを見ていると、心配になりますね。
 あと、前回のエピソードと、今回、ロレンスの儲けについて、記述がありませんが、その辺もちょっと気になります。

狼-map.jpg



狼と香辛料〈10〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈10〉 (電撃文庫)

  • 作者: 支倉 凍砂
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫



nice!(20)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:

nice! 20

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1