迷い猫オーバーラン！６

　ライトノベル「迷い猫オーバーラン！６」を、読み終えました。大財閥、竹馬園のお嬢様、夏帆が、巧たちの高校に転校して、迷い猫同好会のメンバーに加わったが、千世たちが懸念していた彼女の策略を見いだせないまま、親友になったというメンバーの玉緒と、大吾郎の恋愛にも一役買ったりと、活躍していた。そんな彼女も卒業を控えたある日、同好会のメンバー全員で、夏帆と玉緒の卒業祝いを兼ねて、旅行をする事になった。行き先は、夏帆の軽井沢にある別荘に決まるが……。



　卒業後は、海外留学という夏帆が、このまま黙って、身を引くとは思えませんでしたし、これまでの言動も策謀への準備という事が、はっきりしてきました。そんな訳で、今回の舞台は、軽井沢の別荘……。夏帆が、巧に恋愛感情を持っているかは微妙ですが、結婚相手として真剣に考えているあたり、侮れませんね。最も、千世に加え、文乃や希など、多数の女の子に好かれる巧に興味を示した事と、やはり、千世への対抗意識というか、負けず嫌いというのもありそうです。　その一方で、進路について悩む巧は、文乃、千世、希の気持ちを確信し、叶絵に誰を選ぶのかという問いにも、かなりのプレッシャーになってしまったようですね。叶絵については、表紙にもなっていますし、もう少し絡んでくると思いましたが、どうも、都合の良いキャラで終わってしまいそうな感じです。見どころとしては、必要に迫られて、素直になりかけた文乃と、友達や仲間という存在の意味を理解した夏帆のシーンでしょうか……。とてもいい話にまとまっていました。

迷い猫オーバーラン!〈6〉拾った後はどうするの? (集英社スーパーダッシュ文庫)

• 作者: 松 智洋
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2009/08
• メディア: 文庫

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